2013年10月2日水曜日

空手道場

昔の話だけど。

高校の時から、ずっと空手をやっていた。

フルコンタクト空手で、ガンガン打ちあう流派で、毎日傷だらけになりながら頑張っていた。

それで、高校を卒業して、札幌に引っ越すことになったんだけど、

全国規模で大きい流派だったんだけど、たまたまその時の支部長が仕事が忙しくて、

支部がなくなっていた。

でも自分は続けたいので、当時の地元の師範代に相談すると、

「悩むことないだろ。お前がやれ」

の一言。

一瞬で、空手の支部を任されることになった。

最初は、道場もなく。当然道場生も全くいない。

そんな状態。

いろんな雑誌にお願いして、道場生を集め。

一人で練習して、ウェイトして、基本稽古、移動稽古。マススパーリング(シャドー)をやる毎日。

なんか、とても空しい感じだった。

だけど、しばらくすると、一人、また一人。と集まってきた。

ちょうど格闘技ブームが始まったころだったのだ。

前田日明がリングスをやっていたり、異種格闘技の交流がはじまった時代。

正道会館がK-1をはじめたころだった。

ちょうど、うちの流派には、日本最強と呼ばれていた人がいたので、

話題もあり、道場生もかなり多く集まっていた。

そんなこもあり、1-2年かながんばっていた。

けれど、その時は、体育館を間借りしてやっていたので、北広島の体育館だったり、白石体育館だったり、学校開放だったり。

毎回場所が違う。練習先。

どうにか常設道場がほしいなー。

そう思ってたときだった。

ある日の道場の帰り、雪の日だった。

自分は北広島に住んでいたので、大曲を車で走っていたら、

セブンイレブンのある交差点の前で、後から追突された。

正直車も壊れたし、モノとかも壊れたんだけど、その時に自分は居眠り運転の事故ばっかり起こしてたので、

「かわいそうだなー」って被害者なのに。思ってた。

で、相手の車はボンゴかなんかのボロボロのワンボックス。

たぶんお金ない貧乏人だ。と思ったおれは。

「大丈夫ですか?大変ですよね」といって、警察が来るのまでに缶コーヒーのあったかいのを買ってきて渡して話していた。

そして、警察がきてから物損の現場検証をして、お互いの話を説明。

俺は「空手の帰りです」という話をして、相手の番になったら、相手は「家のセルシオに免許がある」「自分は社長だ」とかいってるので、

あー、ウソつきなのかな。

と思ってた。

そうして、連絡先を交換し、別れる時。「ぜひ明日家にきてほしい」とのこと。

わかりました。といってみたものの。住所はどう見ても「パチンコ屋さん」

当時のパチンコは正直いまより黒いというかグレーな印象でしかなかったので、

かなり緊張のビビリまくりで、友達といっしょにいくことになった。



そして、友達と訪問した。

すると、相手は朝鮮系の方でパチンコ屋さんのチェーンの社長。

家は大理石張りで豪華絢爛。

しかも、偶然っていうのはすごい。東京でたまたま同じ流派で空手をやっていたのだ。

すっかり意気投合した自分は、空手の事。道場のこと。

などなどいろいろな話を一生懸命に説明した。

すると、「うちのビル使いませんか?」

という話。

琴似の駅前にパチンコ屋があり、その地下のスペースを使っていいとのこと。

突然の出来事にびっくり。

運命なんだろうな。と考えつつ。ありがたく話をいただき、

道場を開設した。北海道本部として。


その後自分は空手をやめてしまったし、東京の本部から指導員の方も来ていただいた。


本当に出会いって不思議だと思う。

ただの事故の確率だって低いのに、同じ流派で空手やっていて、たまたま良くしてくれたことに感動したといってくれた。

縁ってすごいものだと思う。

思い出すと、うれしくなる。あの日の出会いが

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